先日、PHPに重大な脆弱性が確認されたことを受け、WordPressサイトを運営されている方に向けて注意喚起の記事を公開しました。
その後、国内の主要レンタルサーバー各社でセキュリティ対応が進み、2026年10月23日時点では、多くの環境で通常運用に戻せる状況になってきています。
今回は、主要レンタルサーバー各社の対応状況と、サイトを一時的に非公開にしていた方が再公開する際に確認しておきたいポイントをまとめます。
主要レンタルサーバー各社の対応状況
今回のPHP脆弱性について、主要レンタルサーバー各社ではセキュリティパッチの適用などの対応が進められています。
【ConoHa WING】
対応完了
【エックスサーバー】
PHP 5.6〜8.5は対応完了
【さくらのレンタルサーバ】
対応完了
【お名前.com レンタルサーバー】
対応完了
ConoHa WING
ConoHa WINGでは、10月22日20時45分にサーバーへのセキュリティパッチの適用完了が発表されています。
提供中のPHPバージョンに今回の脆弱性に対する修正プログラムが適用されており、利用者側でPHPバージョンを変更する必要はないと案内されています。
公式発表:
https://www.conoha.jp/wing/news/?ap=2015054909
エックスサーバー
エックスサーバーについても、PHP 5.6〜8.5への修正パッチの適用が完了しています。
PHP 8.2〜8.5は10月22日6時45分、PHP 7.4〜8.1は12時、PHP 5.6〜7.3は14時までに対象サーバーへの適用が完了しています。
なお、PHP 5.5以下については修正パッチの作成・検証が行われているため、非常に古いPHPを使用しているサイトについては注意が必要です。
公式発表:
https://www.xserver.ne.jp/information_detail.php?view_id=19734
さくらのレンタルサーバ
さくらインターネットも、コントロールパネルから選択できるすべてのPHPバージョンについて、脆弱性への対応完了を発表しています。
公式からも「お客様に実施いただく緊急の対応はございません」と案内されています。
公式発表:
https://help.sakura.ad.jp/notification/n-2700/
お名前.com レンタルサーバー
お名前.comでも、10月22日に今回のPHP脆弱性への対応完了が発表されています。
利用中のPHPバージョンを維持したまま、提供中のPHPにセキュリティパッチを適用する対応が取られています。
そのため、PHPのバージョン番号だけを見て「まだ対策されていない」と判断する必要はありません。
公式発表:
https://www.onamae.com/news/article/11594
PHPのバージョン番号が変わっていなくても大丈夫?
今回、少し分かりにくいのがこの部分です。
例えばWordPressの管理画面で確認すると、
「PHP 8.2.34」
など、脆弱性発覚前と同じバージョン番号が表示されている場合があります。
「バージョンが変わっていないから、まだ対策されていないのでは?」
と思うかもしれません。
しかし、ConoHa WINGやお名前.comなどでは、PHPのバージョン番号自体を変更せず、現在のPHPに今回の脆弱性を修正するセキュリティパッチを適用する対応が行われています。
そのため、PHP 8.2.34などと表示されていても、レンタルサーバー会社が対応完了を発表している環境であれば、今回の脆弱性への対策は適用されています。
PHP 8.1以前を使っている場合は8.2以上への更新を
今回の脆弱性についてレンタルサーバー会社側で対応されていたとしても、古いPHPをそのまま使い続けてよいという意味ではありません。
PHP 8.1以前のバージョンは公式のセキュリティサポートが終了しています。
レンタルサーバー会社によっては、今回の脆弱性について古いPHPにも独自にセキュリティパッチを適用していますが、今後別の脆弱性が発見される可能性もあります。
そのため、PHP 8.1以前を使用している場合は、PHP 8.2以上への更新をおすすめします。
なお、PHP 8.2についてもセキュリティサポートは2026年12月31日までとなっています。
長期的に考えると、WordPress・テーマ・プラグインが対応しているのであれば、PHP 8.3以上への移行も検討するとよいでしょう。
ただし、PHPのバージョンを上げることで、古いWordPressテーマやプラグインなどが正常に動作しなくなる場合があります。
必ずバックアップを取ったうえでPHPを更新し、サイトの表示やお問い合わせフォームなどに問題がないことを確認してください。
サイトを非公開にしていた方はどうすればいい?
今回の脆弱性を受けて、念のためWordPressサイトを非公開にしたり、Basic認証を設定したりした方もいると思います。
主要レンタルサーバー各社の対応状況を見る限り、今回の脆弱性については大きな山は越えたと考えてよさそうです。
サイトを再公開する前に、次の2点を確認してください。
① 利用しているレンタルサーバー会社が、今回の脆弱性への対応を完了しているか
② 現在使用しているPHPのバージョンが8.2以上になっているか
PHP 8.1以前の場合は、バックアップを取ったうえでPHP 8.2以上へ更新し、サイトに不具合がないか確認しましょう。
「レンタルサーバー会社の対応完了」と「PHP 8.2以上」の2点を確認し、サイトの表示や動作に問題がなければ、再公開してよい段階になってきたと考えています。
まとめ
今回のPHPの重大な脆弱性については、発表直後は情報が少なく、WordPressサイトをそのまま公開していて大丈夫なのか判断しにくい状況でした。
しかし、2026年10月23日時点では、ConoHa WING、エックスサーバー、さくらインターネット、お名前.comなど、国内の主要レンタルサーバー会社で対策が進み、多くの環境で対応が完了しています。
一時的にサイトを非公開にしていた方は、
「利用しているレンタルサーバーが対応済みか」
「PHPが8.2以上になっているか」
この2点を確認してください。
PHP 8.1以前の場合は、バックアップを取ってPHP 8.2以上へ更新し、サイトの表示やお問い合わせフォームなどが正常に動作することを確認しましょう。
ここまで問題がなければ、今回のPHP脆弱性への対応としては、サイトを再度公開して大丈夫そうです。
今後もWordPress本体・テーマ・プラグイン・PHPを定期的に確認しながら、安全な状態を維持していきましょう。
